IT道徳 ~子どもに対するインターネットに関する教育の重要性~

インターネット利用の普及によるリスク

現代社会において、インターネットに触れずに生活することはできないといっても過言ではありません。

私が小さかった頃は、パソコンを持っている家庭も少なく、携帯電話もそれほど普及しておらず、少なくとも子どもが携帯電話を持っているということはほとんどありませんでした。ところが、今や中学生や小学生までも携帯電話、スマートフォンを持ち歩き、いつでもどこでもインターネットに接続できる時代になりました。

最近では学校教育の中でもタブレット等を利用し、インターネットを利用した教育が行われています。これは非常に便利な世の中であり、効率的な社会であって、良い時代なのだと思います。

他方で、安易にSNSなどへの誹謗中傷や日常生活での「よろしくない」出来事を投稿することで、世間の注目を浴びている方々をよく見かけます。例えば、「バカッター」と言われるものが典型ですが、高校生などの若い子がアルバイト先の店舗内でふざけている画像をツイートしてそのアルバイト先に多大な損害を与えるというようなことも起きています。

「バカッター」などはインターネットに関する教育が不十分だからこそ出てくる問題!

このような安易な投稿をしてしまう子どもが悪いという意見ももちろんあります。

しかし、そもそも幼いころからインターネットに触れる機会があり、気軽に利用してきているにもかかわらず、インターネット利用における注意点や危険性などを誰にも教えてもらっていないのではないでしょうか。小学校や中学校でも、インターネットを利用した授業は行うようになっても、その危険性まで教育することはできていないのではないでしょうか。皆さんもそのような教育を受けたことはないと思いますし、私もありません。

このような状態であれば、安易な投稿をするなという方が難しいのかもしれません。「なんでそういうことをしてはいけないのか」リスクをわかっていないからです。

思い出してみてください。小さいころ交通安全教室で道路の渡り方や自転車の危険性など学んだこと、あるいは防災訓練などで避難の仕方など習わなかったでしょうか?そのような教育の機会があったから、道路は危険も潜んでいることや緊急時の避難のときに慌てると危険であることなどを学んだはずです。ふとした瞬間にその時学んだ記憶が蘇り、ヒヤッとした経験がある方もいるのではないでしょうか。

子供のころの記憶は案外覚えているものです。ですから、子どものころに、一度でもインターネットに関する注意点や危険性等について学ぶ機会があれば、インターネットとの接し方もだいぶ変わるのではないでしょうか。

私は、昨今のインターネットの無法地帯状態は、そもそも教育の機会が与えられてこなかったことに要因があると考えています。

事後的対策ではなく、事前の対策=「教育」を!

弁護士としてインターネットトラブルに関与していても、これは事後的な対策であり、被害者や加害者を生み出さないようにすることはできません。事前の対策ができるのはやはり教育の現場に携わっている先生方や個々の家庭の親世代だと思います。

しかし、インターネット教育が必要といっても、教育現場ではとても手が回らないでしょうし、また、そもそもインターネットの注意点や危険性がどのようなものなのかということもよくわからないと思います。

もし、学校やご家庭で子どもたちにインターネット使用におけるリスクについて教育をしてみようとお考えの方がいらっしゃれば、それこそインターネットで調べてみるといいかもしれません。インターネット関連の問題を取り扱う機関のウェブサイトなどで、「どんな使い方をすると、どのような危険性なのか」について紹介います。

例えば、インターネット上の匿名掲示板に他人を傷つける投稿をすれば、特定され損害賠償請求されることや、バカッターなどのように安易な投稿で自ら損害を被ってしまうこともあるなど、様々なリスクがあることがわかります。

おわりに

学校などで本格的に子どもたちにインターネット教育・講習を行いたいというような場合には、専門知識を有する弁護士に講師を依頼するというのもいいと思います。

我々もインターネットに関して専門性を有している弁護士として、子どもたちを被害者にも加害者にもしないために、そのような活動も行っていきたいと考えています。